4歳9ヶ月と2歳2ヶ月の姉弟を子育て中です。
私の住んでいる地域の子育て支援センターに毎月お話に来てくださっている小児科医の先生がいらっしゃいます。
「あまえ子育てのすすめ」という本も出されている、カンガルーの会の澤田敬先生。
上の子が8ヶ月の頃に出会って先生のことが大好きになり、それからなるべく毎月お話を聴きに行っていました。
初めての出会いから4年が経ちますが、久しぶりに先生の著書を読み返すと、なぜだか涙が止まりません。
「あまえ子育てのすすめ」についてまとめてみました♡
1.あまえ子育てとは
親と子の関係の基礎は愛着にある
親と子の心の響き合いを、最もしぜんに、最も有効につくるのが、あまえ子育て
人とのあいだに心の響き合いが感じられていれば、私たちは、小さくはあっても、確かな幸福感のもとに生きていくことができます
子どもを抱きしめているとき、何とも言えない安心するような、満たされるような幸せな気持ちになります。
癒されるな~幸せだな~と感じるのですが、これがきっと「心の響き合い」だと思います。
この先子ども達が成長して抱きしめることが無くなっても、この積み重ねが信頼関係になっていくんだろうなぁと想像すると、また涙が出てきます(/o\)♡
2.自立と自己肯定感
あまえ子育てでは、男の子にも女の子にも、本人が満たされてあまえてこなくなるまで、順当なあまえはとにかく受け入れていきます。
そうなると、甘ったれになるのでは、困難に打ち勝つ根性が鍛えられないのではと考え澤田先生に質問すると、
「あまえを受け入れてもらえて自分に自信がつくからこそ困難を乗り越えていける」と教えてくださいました。
確かに、自分は愛される人間、大事な存在、という自己肯定感があるからこそ挑戦ができるんですよね。
本にもこのように書かれています。
あまえを受け入れてもらい、かわいがられて育った子どもは、「お母さん・お父さんは、どんなことがあっても自分を守ってくれる」という安心感に満たされています。
ありのままの自分でよいのだと、自己肯定感が生まれます。
自分に信頼がありますから、意欲を持って前へ進んでいくことができます。
3.あまえ子育ての方法
本の中ではあまえ子育てのやり方としての、抱っこ、おんぶ、添い寝、お風呂、いっしょに遊ぶこと、いっしょに歌うこと、絵本、散歩等のポイントが書かれています。
「抱っこ!抱っこ!」とあまえてくるときは抱っこしてあげること、
子どもが自分から一人で寝ると離れていくまではいっしょに寝てあげることなど、できる限り実践していきたいなぁと思います♡
乳幼児期はのびのびとあまえさせ、いやなものはいやと、その時の、ほんとうの気持ちを言える子どもを認めてあげましょう
危ない事をしたときは、
「おりこうさんだから、次からはあぶないことはしないよね」と、行為とは切り離して子ども自身を受け入れます
明らかなうそを言ったときには、
「あなたはお母さんの大切な子どもだから、うそをつくのはやめようね」と、子どもの目を見つめて、抱きしめて、落ち着いた言葉で諭しましょう。お母さんの願いが、お母さんのからだのぬくもりと一緒に、子どもへ伝わります。
そして、2才頃になると、朝の準備や寝る準備、ごはんの時間などについ、「早く早く」といってしまいます。
早期教育も気になってきたりもします。
澤田先生のお話では、
木の芽がでたから、苗木になったからといって、早く成長するようにと、・・むやみに引っ張ったりすると枯れるのが分かっています。
人間も・・しぜんに、定めにしたがって成長するのを待っていましょう。
よほど急いでいなければ、親としての余裕を見せて、待っていてあげましょう。
とのこと。
「親としての余裕」、これが一番の課題かもしれません^^;
習い事なども、子どもが欲しているか、親の顔色を伺ってではなく本当に楽しんでいるかをよく見てあげたいと思います。
4.あまえさせられないとき
本の中では、強張(こわば)っているかもしれない心のほぐし方や、子どもの頃あまえたことがないお母さんはどうしたらよいかも触れられています。
そして子どもの成長に応じての考え方も綴られています。
読めば読むほど、我が子たちの心とリンクするのか、涙が出てきます。
子どもは意識せずに、親の愛情を確認しようとしている
子どもにとって、親の愛情は、そんなふうに確認しておきたいほど、かけがえのないもの
どんなに愛情をかけられていても、子どもは親の愛情に欲張り
2才前後の自我のめばえの時期については、
「いや!いや!」を連発して・・反抗という形で、自分を主張できるのは良いことです。子どもの自我の現れを、お母さんがむやみに抑えていると、・・お母さんの顔色をうかがい、お母さんの暗黙の意思にあやつられるような子どもになりがち
とあります。
いやいや期は「そうかそうか、いやなのね」と、共感してあげながら導くということが大事なのかなと思います。
下の子・りん太のいやいや期は、りん子で経験済みだからか可愛くさえ思えます(笑)
けれど4歳のりん子のだだこねには、感情を振り回されまくる母です(^o^;)
これもあまえの現れなので、大らかに受け入れて抱きしめてあげられる親の余裕を身に着けたいと思います。
5.子どもにとってのすばらしいお母さん・お父さん
完璧であろうと緊張するよりも、子育てを楽しむことのほうが大事とのこと♡
手抜き大好きな私には嬉しいお言葉(笑)
子どもの心はしっかり見ていたいと最優先していますが、恥ずかしながら部屋の掃除や子どもの身だしなみはかなりの手抜きをしてしまっています。
向上心は持ちつつも、まぁいっかの精神でのびのび楽しみたいです♡
完璧な母親はよくない。
ほどよい子育てをめざすことで、適当に手ぬきができて、そのぶん、楽しみながらの子育てができます。
その母親の心と響き合って、子どもがのびのび育ちます
理想とする子育ての70~80%が、最善の子育て
6.周りの言葉で揺れるとき
あまえ子育てを楽しもうと決めていても、周りの目が気になって心が揺れることもあります。
これが、子どもの成長の次へのステップになるという、親の思いが確かでないと、周りからの言葉で揺れて、甘やかしているのではと、迷ってしまいます。
また、あまえを受け入れ続けることはわがままな子どもにしてしまうのではないかという懸念もありましたが、
親と子の境界線が守られていればそれはない
乳幼児期のあまえを十分に受け入れることで、子どもは自立へ向かう力を蓄えていきます
とのこと。
親と子の境界線を守るというのは、親と子の精神的な位置を逆転させないことが必要とあり、子どもから好かれよう、嫌われたくないとの気持ちから、精神的に子どもと同列か、子どもより下に自分を置いていると、子どものごきげんをとるようなことをしてしまうそうです。
子どもを育てているという意思、人間性豊かに育ってほしいという子育ての方向性を忘れないように関わっていきたいと感じます。
7.しつけの方法
あまえを受け入れていく過程では、ではしつけはどうやって教えていけばよいのだろうと感じるときもあります。
先生はいつも、「お姉ちゃんが弟に悪いことをしたら抱きしめて叱ってください」、と言われています。
怒っているのにそれはできそうになければ、「では、怒った後に抱きしめてあげてください。」とのこと♡
親と子で良い心の響き合いがあれば、親の言葉は子どもの心に入っていきます。
ふだんから、あまえを受け入れて、絵本や歌、いっしょに遊ぶことなどをとおして、心のきずなをつくり、信頼関係があれば、お母さんの叱る言葉も、きちんと届きます。悪いことは、抱きしめて止めます。「あなたはお母さんにとって大切な子ども。どんな悪いことをしても、あなたを捨てることはしない」という、しつけ
両手で抱きしめるほかに、からだにそっと触れたり、寄り添ったり、親の心のサインをだしてあげて
子どもはいつも素直にお返事をする訳ではありませんが、愛着が形成できていれば、表面的には反抗していても心の中には届いていっていることが多いように思います。
8.あまえ療法
身体の疾患がないのに見られる身体の症状と心の混乱へのあまえ療法についても詳しく書かれています。
よくある例から気になる症例まで色んなケースが載っています。
全てとっても参考になり、上の子・りん子の弟への「いじわる・やきもち」などはやはり、さびしさの現れ、かまってもらいたい、注目してもらいたいという心の信号なのかなぁと感じました。
ふだんから、子どものようすに気を配り、やさしく声をかけ、あまえさせてください
上の子の立場と自尊心を尊重する言葉かけを忘れず・・時間をとって上の子と向き合うようにしてください
そして、だだをこねることについて、
自分の意見をわかってほしいという訴え
自分の意思をはっきりと表現できる、意欲的な性格・・そういう子は、愛情たっぷりに育てて、温かい心がつくられると、将来が楽しみ
抱きしめて、心を満たしてあげれば、だだをこねるのは治まるでしょう
と書かれていました。
毎日毎日りん子のだだこねと向き合うのに疲れてきていましたが、確かに意欲的な性格です。
将来を楽しみに、抱きしめて抱きしめて愛情たっぷりに関わりたいと思います。
9.あまえ直し
いくつになっても育て直しはできるとよく耳にします。
これまでできなかったのなら、これからすれば良いのです。
大きくなればなるほど苦労は伴うかもしれませんが、気付いた今が頑張り時、私も、日々を反省して、全力であまえを受け入れていきたいと思います。
あまえで満たされていない子どもは、何才になっても、あまえを満たしてくれる場面や人に恵まれると、〇~三才くらいに逆もどりをし、あまえて、心を満たそうとします。
学童期、思春期の人が、〇~三才くらいの子どもに逆戻りをし、幼児期の反抗の変形として、物にあたったり、暴言を吐いたりすることがあります。
受け入れてもらうことで、もう一度生まれ直そうとします。
まとめ
澤田先生とお話していてよく出てくる、
「心に傷をつけないで子育てすることはできない。けれど、傷を残さずに子育てすることはできる」
「男の子はわんぱく、女の子はおてんばに育てれば将来が楽しみ」
というお言葉が私は大好きです。
いつも完璧にはいかないけれど、親は余裕があるときに抱っこする、あまえを受け入れる、
子どもは、親に可愛がられ、いたずらして怒られ、よくあまえ、そして友達とよく遊ぶ、をしていれば子どもの心は大丈夫なんだなぁと思います♡
そして、子どもに自己肯定感を育むためにはやはりお母さんが自己肯定感を高めることです♡
本の中にも方法は載っていますが、やはり、一人で頑張るより、信頼できるメンターを持つと人生への安心感も生まれます♡
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澤田 敬 童話館出版 2012-08-01